Googleアナリティクス & AdSenseセミナーレポート第一弾 アナリティクスの活用法
11/30にGoogle主催のGoogleアナリティクス&AdSense活用セミナーがあり参加してきたので、前回のGoogle主催のAdSense実践セミナーのようにレポートしてみたいと思います。
今回はブログ記事を書くために参加したような形で、パソコンを持参していったので、前回よりもしっかり記録できたと思います。会場の写真を載せなければブログに書いてもOKとの回答をもらったので、できるだけ詳細に書いていきたいと思います。
先に全体的な感想を書くと、参加者が100人ほどいたとのことで、かなりセミナー感が満載でした。そして前回同様、Googleの中の人の参加者との接し方がめっちゃ良かったです。そしてみんな美人でした。
今回はアナリティクスメインのAdSenseセミナーという感じですので、全体的にアナリティクスの活用方法に関する内容が多かったです。
それではセミナーレポを始めます。ほぼ全ての内容を載せるのでとても長くなりますがよろしくお願いします。要点をまとめたブログは誰かが書いてくれるでしょう。なお、レコーダーでの録音は禁止されていて、全てPCでメモったものと記憶で書いていますので、私の聞き間違い、認識違い、拡大解釈などがあるかもしれません。
色々書いていたら物凄い量になってしまったため、3ページに分けました。なお、アナリティクスの基本的な使い方については、「Googleアナリティクスの使い方」をご覧ください。
セミナー開始前
- 六本木ヒルズ森タワー2階の受付で受講証と名刺を渡し通行証を受け取る
- ゲートを通過し27階のGoogleへ向かう
- 会場入り
受付の際に参加者が多く長蛇の列になった為、出入り口を塞いでしまい、警備員さんに、お前ら出入り口塞ぐなよ。大人ならそれぐらいわかるだろ的な雰囲気で、優しく並び方を変えられたのが印象的でした。受付自体はスムーズに行われていきました。
そして、27階のGoogle社へ向かいましたが、今回はなんかすんなり会場まで入れたのと、秘密保持の契約書のサインがありませんでした。私が2回目だったという事もありますが、前回参加した時のような、中のこと喋ったら殺るよ的な雰囲気が全くありませんでした。
今回は定員80名で、1アカウントにつき2名まで参加OKだったので、これだけ多くの人数になったのでしょう。三人がけの机に二人ないし三人で座る形でしたが、三人座りになっている机が多く、ぎゅうぎゅう感満載でした。受付に時間がかかった為か15分ぐらい押してセミナーが始まりました。
それではセミナーの模様をお届けします。
アナリティクスの活用方法
Googleアナリティクスの活用方法に関するセッションです。スピーカーは大内さんでした。大内さんのアナリティクスセミナーは、4~5年前に一度受けた事がありましたが、Googleに入った後でも印象は全く変わっていませんでした。しゃべりが上手くて説明もわかりやすいです。
なぜアナリティクスを使うのか
- ウェブサイトはユーザーが見えない
- 客の喜びを感じることが出来ないのでアナリティクスでアプローチ
ウェブサイトはリアルな店舗と異なり、お客様の顔や表情が見られませんので、客の喜びや動きなどを感じ取るためにアナリティクスを活用するという事を仰ってました。
GAで全体の訪問数や平均値を見ている人が多いと思いますが、全体像を見ていても改善策は見つからず、レポートを見ているだけで時間が過ぎてしまうので、セグメントを活用することが重要とのことでした。
また、満を持して登場した割にあまり利用されていないと評判の「リアルタイム解析」について簡単に説明がありました。
Google Earthビューでリアルタイム解析を堪能する
Google Earthプラグインをダウンロードし、GoogleEarthPluginSetup.exeを実行してインストールします。
こんな機能があることを知りませんでしたが、大内さんが仰っていたように無駄にビジュアルにこだわった機能という感じですね。私の環境ではプラグインをインストーしても、なぜか上手く見ることができませんでした。
原因が良く分かりませんが、ブラウザを変えてもGoogleアースを読み込んでいる途中で固まってしまいます。Earthビューの模様は、こちらの動画で公開されていますので、気になる方は確認してみてください。
セグメントこそがすべて
- セグメントでの比較が大切
- グループに分けてセグメントを比較する
とにかくセグメントを活用してサイトを分析することが重要という事を仰っていました。その中で参考として直帰率等の話がありました。
- 訪問者が多いと直帰率は高くなる傾向にある
- ネットショップのリピーターは新着商品ページを見に来る
- 良く読んでいるブログほど、新しい記事がなければすぐに帰るので、リピート回数が多いユーザーの直帰率は高くなる
こういった傾向を調べるためにもセグメントの活用が重要ということですね。
アドバンスセグメントは、「訪問」の単位で分けられ、そのページを通った訪問がセグメントされていきます。フィルタと異なり、過去にさかのぼってセグメントする事ができるので、ぜひ使うべきとのことでした。
アドバンスセグメント設定例
- 一致 ユーザーの種類 含む ニュービジター
- 一致 ランディングページ 先頭が一致 トップページのURL
新規ユーザーでランディングページ(閲覧開始ページ)がトップページのユーザーのデータを抽出するためのセグメント設定が紹介されていたのですが、トップページのURLの指定の部分を聞き逃してしまいました。
トップページのURLがユニークなURLであれば、それを入力すれば良いのですが、スラッシュで終わっている場合には、プロファイル設定でデフォルトのページとして設定するindex.htmlなどを入力すればいいのでしょうか?
いずれにしても、アドバンスセグメントでは、ユーザーを絞ってそのユーザーにスポットを当てたデータを確認することができます。漠然とデータを見るのではなく、どういったユーザーがどのような動きをしているのかという事をチェックすることが大切です。
»アドバンスセグメントの使い方 - ソーシャルメディアや検索エンジンでフィルタをかける方法
ユーザーフローを使う
ユーザーフローとは、ユーザーの動きを視覚的に確認できる機能です。
例えば、新規ユーザーがどこから入って、どういうページ遷移をして、どこで離脱したのかなどを見ることができます。
セグメントを「新規訪問」にすると新規ユーザーの動きが確認できます。
正直、ユーザーフローはあまり使っていないので、解説については他のサイトにお願いすることにします。
»Google アナリティクスの新機能「ユーザーフロー」と「ゴールフロー」
»Google Analytics の「ユーザーフロー」が視覚的にも分かりやすくてお勧め
トップページの改善事例
アナリティクスを活用したトップページの改善事例として、「サッカーショップ加茂」さんが取り上げられました。
- 売上が横ばい、もしくは少し下降気味
- 売上アップのためにトップページをリニューアルしたい
- トップページは色々な部門の担当者がかかわってくるため、それぞれの部署や担当者の意向があり、リニューアルするのが難しい
- そこでGoogleに相談
- 解析データを元に社内のスタッフに説明したい
個人サイトのリニューアルであれば、1人の意見で進めて行けますが、企業サイトの場合、サイト管理者はもちろんですが、社長、幹部、Webデザイナー、エンジニア、SEO担当者など、様々な人の意見を参考にしなければいけないため、簡単にリニューアルすることができません。
そこで、アナリティクスを使って、トップページのバナーやリンクのクリック数、そのクリックに対する収益などを調査するためにイベントトラッキングを設定し、どれだけそのリンクがクリックされていて、どれだけゴールに結びつくのかということを調査したとのことです。
仮説・検証・改善を行う
- 4、5回以上訪問している濃いリピーターと新規訪問者に分けて分析
- 新規のユーザーには、どのリンクやバナーが機能していて、リピーターにはどのバナーがクリックされるのかを調査してトップページをリニューアルを行う
- リピーターは新着商品やセール情報、限定企画を見ていることがわかったので、目立つ位置の左サイドバー上にバナーをまとめて掲載する
- トピックとして、新着商品情報などをファーストビューの真ん中にテキストリンクで掲載する
- 新規ユーザーはページの下部まで見てくれている(下部のリンクをクリックしている)事がわかったので、ページ中央に常に興味を引きそうなイメージリンクを掲載する
- こういった対策で、売上は対前年比で110%以上に増加
- 解析データを元に各部署の担当者にアプローチしたので、リニューアルがスムーズに進んだ
- 以前のリニューアルは各部署の調整に時間がかかり大変だったが、今回は1~2ヶ月でリニューアルできた
- こういった成功体験を積むことで今後のサイト改善もやりやすくなる
セグメントを分ける際に、サイトに2~3回訪問しているような軽いリピーターではなく、何回も訪問しているようなリピーターと新規ユーザーの動きを重視して、リニューアルを行なったとのことでした。
新規ユーザーがページの下まで見てくれる要因としては、「自分の探している物が見つからない」「初めて訪問するサイトなので、どんなお店なのかを確認するために」という事が考えられるとのことでした。
マルチチャネル分析を行う
マルチチャネルの使い方や活用することをお勧めするコーナーでした。
- リピーターの訪問ごとの動きを確認することができる
- ゴールだけではなくアシストしたものの貢献度を確認できる
- サイト名の検索やノーリファラーからCV(コンバージョン)することが多いが、その前に最初に広告やソーシャル経由でサイトにアクセスした人も多い
- ソーシャルに求めるのはゴールよりも認知度アップ。どのソーシャルがアシスト効果が高いのかをマルチチャネルで分析
- 提示された参考サイトでは、TwitterはCV率が高いがFacebookのアシスト効果が高いなどの傾向があった。Google+も頑張ってるよ!とのこと。
マルチチャネルについても、私自身ほとんど使っていないません。ただ、CVに至った直接的なアクセスも重要ですが、それをアシストしたアクセスも重要ということは以前から言われています。
ソーシャルメディア経由のアクセスは、CVに結びつきにくいと言われていますが、それを持ってソーシャルには価値がないとは言えないということですね。
最近は、アトリビューションという言葉も普通に見聞きするようになっていますが、ゴールに至るまでの経緯を分析することが大切になっているということなのでしょう。
スマホ最適化を行う
スマートフォンサイトの重要性や最適化に関するコーナーでした。
- モバイルユーザーが増えておりモバイル解析が急務
- GAではガラケー、タブレット、アプリの解析が可能
- GAの携帯端末情報で画像つきの情報が見られる
これも無駄にビジュアルに凝った機能と仰っていましたが、確かに端末情報でその端末の画像まで見られしまうのは無駄に凄いですね。ちなみに、大内さんはGAのビジュアルの話の中で、何度か無駄に凄いというような言い方をされていましたが、もちろん悪い意味ではなく、笑いを誘うためです。
PC・モバイル・タブレットを比較するセグメント設定
PC・、モバイル、タブレットを比較する時のセグメント設定です。
PC
- 一致 モバイル(タブレット含む) 完全一致 NO
モバイル
- 一致 モバイル(タブレットを含む) 完全一致 Yes
and
除外 タブレット 完全一致 Yes
タブレット
- 一致 タブレット 完全一致 Yes
これでそれぞれの端末ごとのアクセスを比較することができます。
要するにモバイル、タブレット、PCをそれぞれセグメントで分けて解析しようということです。その中で以下の様な話をされていました。
- 訪問別PVでみるとPCとタブレットは似た傾向にある
- スマホはCVが低く、直帰率が高いと言われるが、それはスマホ最適化ができていないから
- しっかりスマホ対応できていればPCよりもCVが高くなる場合がある
- スマホではCVまでのステップを簡易化するなどの対策が有効。例えば、PCよりも少ないクリック数でCVまで行けるようにするなど
スマホサイトの最適化成功事例
スマホ最適化事例としてマイナビニュースさんが取り上げられていました。
- スマホからのアクセスが多いので、スマホサイトを立ち上げたが、あまり解析していなかった
- スマホサイトにアクセスするユーザーの仮説が全然違っていた
- スマホユーザーは主にニュース記事を見るのかと思ったら芸能記事が多かった。写真が少ない記事が良いのかと思ったら写真が多い記事が好まれていた
- ページにカスタム変数で別名を付けて、ジャンルやライターごとに解析することで分析が進んだ
- ページ内に画像を豊富に表示するようにした
- タップしたら画像が拡大する機能を入れたら良く使われていた
- 回遊率(PV)を上げるために、新着記事と価値のある古い記事を関連付けて、記事の下に関連記事リンクを表示した。(マイナビは全ての過去記事を削除せずに取ってあった)
- こういったスマホの最適化でPVが6倍にアップ。直帰率と離脱率が下がり、滞在時間が伸びた。
今までがいい加減だったことも大きいと思いますが、スマホ最適化することで、PVが6倍になったというのは凄まじい効果ですね。
ユニバーサルアナリティクス
最後は、GAが実現しようとしている新しい機能「ユニバーサルアナリティクス」の紹介コーナーです。
- モバイルユーザーがPCで同じサイトを見ることもある
- そういう人にどういった傾向があるのかを分析する
- モバイルで情報を見て、PCでアクションを起こす。その後、今度はタブレットでサイトを確認すると言った場合、今のGAでは同一ユーザーとして分析することができない
- スマホだけで完結しないユーザーも多く、スマホの最適化をしても効果が完全に把握できない
- ユニバーサルアナリティクスでは、例えばそのサイトが会員サービスをやっていれば、会員IDをGAのクッキーIDと置き換えて、同一人物の異なるデバイスの動きが確認できるようになる
- 長い期間でのユーザーの分析が可能となる
- ある一定期間の中でのユーザーの動きを分析できる。たとえば1月にアクセスしたユーザーが10月に何人残っているのかなど
- 2013年中(半年以内?)にリリース予定
ちょっとわかりづらいかもしれませんが、同じユーザーでもそのサイトをモバイル、タブレット、PCなど色々なデバイスで見ることがあります。デバイスを変更してしまった場合、セッションが切れますので、同じユーザーの動きとして捉えることができませんが、ユニバーサルアナリティクスによってデバイス間のデータの分析が可能になるということです。
今後、GAは個々のユーザーの分析に力を入れ、目の前でユーザーの動きが見えるかのようなツールを目指していくというような事を仰っていました。冒頭で述べたように、ウェブサイトはユーザーの姿が見えませんが、GAによってできる限り可視化ようにするということですね。
この後に、このセッションに対するQ&Aがあったのですが、特に注目するものは無かったので割愛します。
ただ、その中で、拡張リンクのアトビリューション機能がクリスマスぐらいから使えるようになるというような話がありました。聞き間違いかもしれませんが、拡張リンクのアトビリューションというのが良くわかりませんでした・・・
以上で、大内さんのセッションレポートが終了です。
次にAdSenseの最適化に移りますが、思った以上に記事が長くなったので、次のページヘ移動します。