意外とクリックされないページ上部の広告

ページのヘッダー部分やコンテンツ部分の上部にAdSense広告を掲載しておくことで、必然的にユーザの目に留まる確率は高まりますが、実際にはクリックされる可能性は高くないと言えます。

過去に何度かヘッダーのロゴの横にビッグバナーやハーフバナーのAdSenseを載せたことがありますが、良い結果になったことがありません。

また、サイドバーにおいても左上や右上の方がクリック率が高まりそうなものですが、試してみるとそうでもない事があります。サイドバーの一番下が意外とクリックされる印象があります。

ページの上部に広告を掲載する事は、AdSenseに限らず多くのサイトで実施されている事ですが、ページ上部に配置するのが良いという思い込みはなくした方が良いかもしれません。

ページ上部の広告クリック率が高くない理由

ページ上部というのは、サイトに訪問してまず始めに目が行く部分ですので、視覚的には一番目立つ場所である事は間違いないのですが、ユーザは上部から直ぐに中心部へ視線を移してしまうことも多く意外と死角になるケースもあるのです。

自分がサイトに訪れた時の事を想像してみると分かりますが、そのサイトに訪れていきなりヘッダーにある広告をクリックするでしょうか？

テキスト広告にしておけば、内部リンクと勘違いしてクリックすることはあるのかもしれませんが、ヘッダーの広告をクリックする多くのユーザーが、一旦ページを下まで見て、ヘッダーのロゴをクリックする時などに、目線をもう一度ヘッダーに移した際に偶然クリックする形が多いのだと思います。

ネットユーザのリテラシーを考慮する

ネットユーザのリテラシー（能力）が向上したことで、ページ上部には広告が表示されているという認識が当たり前になり、無意識のうちに視界に入らないようにしている傾向があります。

2000年前後のインターネット創世記までは効果があった方法でも、10年以上経過した今では効果が期待できないという事も多くなっています。ユーザの能力が高くなればなるほど広告がクリックされる確率は下がっていきます。

広告で埋め尽くされたサイトで大きな収益を上げられたのは、当の昔と言って良いでしょう。そういった作りにしてしまうと、広告がクリックされないばかりか、ユーザが興味をなくし他のサイトへ移ってしまう原因となります。

パソコンやネットに慣れたユーザが集まるようなサイトよりも、初心者が集まるようなサイトの方がAdSense広告のクリック率は高くなります。自分の得意なジャンルのサイトを作ることで、より良いサイトになるという事が言えますが、アフィリエイトの事を考えるのであれば、ネット初心者が求めているような情報とは何かという事を考えて、サイトを作ってみるのも面白いと思います。

記事の最後やサイドバー

最もクリック率が高い場所は記事の最後にある広告だと感じています。記事を最後まで読んで貰えないと見られない部分ですが、記事を読み終わって次のアクションに移る際にページ内のリンクをクリックするユーザは非常に多いのです。

そういった理由から、記事の最後に関連記事を表示しておく事がPVアップに有効ですが、それが広告であったとしても同じことです。記事の最後まで読んでくれるユーザが少ないかもしれませんが、必ずレクタングルの大や中を設置するようにしましょう。

また、記事終わりでサイドバーにあるリンクをクリックするユーザも意外と多いものです。サイドバーの上部にAdSenseを掲載するのも良いのですが、記事が終わるあたりのサイドバーに設置しておくのも効果的です。

ページ上部の広告はGoogleのSEOに注意

ページの上部、特にファーストビューと呼ばれる、ユーザーがスクロールせずに見える範囲に広告を配置する時はGoogleのSEO対策の事を注意しなければなりません。

Googleはそのページを評価するときに、HTMLソースだけではなくレイアウトも見るようになっています。広告中心のページになっていたり、メインコンテンツがどこにあるのか分からないような作りになっていると評価を下げられてしまう可能性があります。

アフィリエイトサイトについては、パンダアップデートを注意しなければいけないのですが、同じようにページレイアウトアルゴリズムにも気をつけなければなりません。

現時点では、ページレイアウトアルゴによって検索順位やアクセス数が大幅に落ちたという話は聞きませんが、これからさらにGoogleのSEO対策において、ページの品質という事が重要視されるようになってくると、広告の配置によってサイト評価が大きく変わる時代が来るのかもしれません。

AdSenseはGoogleが提供しているサービスなので、優遇されると思っている方も多いのですが、実際にはGoogleのAdSenseチームと検索チームの連携は上手く取れておらず、AdSenseも他のアフィリエイト広告と同じような扱いを受ける可能性が高いと言えます。

AdSenseと言えどもアフィリエイト広告なのだから当然と言えば当然なのですが、同じGoogleのサービスだからAdSenseならファーストビューに大きなサイズの広告を貼りまくっても大丈夫という考え方は捨てた方が良いでしょう。