アドセンス収入を左右するスマートプライシングとは
AdSenseにはスマートプライシングというものが存在しています。初心者の方には聞き慣れない言葉だと思いますが、AdSense収入を大きく左右するものですので、知らなかった人はこれを機に憶えておきましょう。
AdSenseの収益は「クリック単価 × クリック数」で決まると思っている人も多いと思います。その為にクリック単価の高いキーワードを探す事に必死になっている方もいるかもしれません。しかし、クリック単価の高いキーワードがクリックされても、スマートプライシングによって大きな収益にはならないかもしれません。
»Smart Pricing について
»Smart Pricingに関する解説
スマートプライシングを簡単に説明すると、「同じ広告でも表示されるサイトによって報酬額が異なる」ということです。アカウントごとなのかサイトごとなのか明確になっていませんが、個人的にはサイト単位で決められているような気がします。
広告主に大きな利益を与えているような優良サイトと、一般的なサイト、無理にクリックさせているような質の悪いサイトでは、同じ広告でも1クリックあたりの報酬が全く違うのです。
AdSenseの収益の決まり方
AdSenseの収益は、「クリック単価×クリック数×スマートプライシング」で決まります。
例えば、クリック単価100円の広告があったとしても、スマートプライシングによって、通常100のものが、80円や50円になってしまうのです。仮にスマートプライシングがゼロに設定されてしまうと、どんなに単価の高い広告がクリックされても収益は0円となります。
ゼロになる事は無いと思いますが、クリックさせる事に重点を置いた広告配置にしている場合、クリック数は多いのに全然収益が増えないという事になりかねません。なぜスマートプライシングという物があるのかという事を疑問に思う方もいるかもしれませんが、これは広告主を保護するために存在しています。
クリックされても広告主の利益に結びつかないようでは、無駄に広告費を使う事になります。これでは、AdSense広告を利用する広告主がいなくなってしまいます。そういった事態を避けるために、Googleはスマートプライシングでコントロールしているのです。
※スマートプライシングは、広告ページの閲覧時間や成約率によって決まる言われていますが、実際にどの要素を元に決められているのかはGoogleにしかわかりません。成約率はその商品の価値によっても変わってくるので、広告ページの閲覧時間説が有力です。
評価を下げないための対策
スマートプライシングは1週間ごとに評価されていると言われています。投資対効果が低いと思われる広告を外す事で、次の1週間の単価が上がる可能性があります。しかし、これをイチイチ実施していくのは大変な手間です。
ですので、基本的には一つ一つの広告をコントロールするのではなく、ユーザーが広告ページから直ぐに離脱しないような広告の貼り方が大切です。
- 誤クリックを招くような広告配置にしない
- 記事内容と関係の無い広告を表示しない
- 不正なクリックをしない
プログラムポリシーには違反していないが、広告を上手くページに溶け込ませ、ユーザのクリックを誘う事も可能です。しかし、そういった方法でクリックさせたとしても、そのユーザは直ぐに広告ページから帰ってしまうでしょう。
記事の最後にユーザの興味を引く内容の広告を表示するのが効果的です。AdSenseは自動的にそのページと関連のある広告が表示するようになっていますが、時には全く関係の無い広告も表示されます。できるだけ関連性のある広告を表示するために、セクションターゲットを活用すると良いでしょう。
不正クリックとは、自分でクリックしたり、知人に依頼してクリックしてもらう事です。不正クリックによって収入は増えるかもしれませんが、既に述べたとおり広告主の利益に繋がらないクリックは、最終的にAdSense収入を減らす事になりかねません。
以上の3点を守ることで、アカウントの評価を高める事はできなくても下げる事は避けられますので、必ず実施するようにしましょう。
スマートプライシングが低下する条件は「成約率」
【追記 2012/10/22】
AdSenseセミナーの質疑応答でスマートプライシングに関するものがありました。
スマートプライシングとは、具体的にどのようなことを指すのでしょうか。
Smart Pricing はユーザーが意図しないクリックが増え、広告主様のコンバージョン率が低下した場合にサイトに掲載する広告の入札単価が引き下げられる機能です。
スマートプライシングによって単価が上がる可能性もあるのかなと思っていたのですが、引き下げられることはあっても、引き上げられることはないようですね。
あと、単価が下がる条件として、「広告主様のコンバージョン率が低下した場合」と言っていますので、広告ページの閲覧時間ではなく、商品やサービスの成約率が関係してくるのでしょうか。
でもそれだとやはり、その商品に魅力がないと成約しないと思うので、成約率で単価が下げられてしまうと、AdSenseを載せるサイト側としては厳しい条件ですね。単純に成約率で決まるわけではなく、色々な要素を加味して成約率が下がる可能性があるサイトは、単価を下げるという事なのだと思います。